お尻をズリズリする姿……実は肛門腺が溜まっています!!!
皆様、こんにちは!
ケアペッツ藤沢店の德川と申します(‘ω’)
犬がお尻を地面にこすりつけて、ズリズリとする仕草を見かけませんか?
「うちのこ、変わった動きするでしょう?」と自慢げにおっしゃられる方がいます。
実は、肛門腺が溜まっていると、この可愛らしい仕草をします。
しかし、放っておくと肛門腺が破裂してしまいます(・・; )
本日は肛門腺について触れていきたいと思います。
【肛門腺って??】
よく「犬同士のご挨拶では、お尻のにおいを嗅ぎあう」と言われますが、 犬は、この肛門腺のにおいを嗅いで相手の確認をしています。
つまり、個体識別やマーキングに使われているものです。
なので、強烈なにおいがします。
左右に肛門腺がありますので、片方だけ破裂することもあります。
その子によって、固形であったり、粘り気があったり、汁状であったりします。
大型犬は、ウンチの時に一緒に出ることが多いので、破裂することはほぼないと思われます。
しかし、小型犬・中型犬は自力で絞りだす力がほとんどありませんので、絞る必要があります。
「猫はどうなの?」と思われるかと思いますが、もちろん肛門腺を持っています。
ですが、ほとんど破裂するまでに至りません。 動物病院で三年間、働いていましたが猫の肛門腺破裂は2000頭中2頭ほどしかいませんでした。
つまり、肛門が溜まりやすい猫には、肛門腺絞りが必要ということです。
【肛門腺を絞らないとどうなるの?】
冒頭で触れましたが、最終的に破裂します。 飼い主様が病院へ連れてきていただくと、だいたい同じ事をおっしゃいますので、参考までに。
「お尻から出血している」 おそらく、長毛の犬・猫ですと出血がどこからなのかが分からないことが多いようです。
「肛門が2個になった」 破裂すると、皮膚を破って出てくるので、穴が開いてしまいます。
肛門腺が破裂してしまったら、絶対に病院へ行ってください。
自宅でどうにかできないかと思うかもしれませんが、お薬や洗浄が必要となりますので、 ご自宅ではどうしようもありません。
予防が一番大切ということです。
【肛門腺の絞り方】
ただ絞り方を伝授するだけでは、肛門絞りが苦手になってしまう可能性が高まりますので、 どうしたら、嫌いにならないかも交えて、伝授いたします。
まずは触られることに慣れてもらいましょう♪
①お尻周辺を触るのに、慣れてもらう 肛門はデリケートな場所です。
なにより、末端を触られるのが苦手な傾向にあります。
お尻周辺をただ触り、ペットにごほうびをあげましょう。
※ごほうび = ペットが好きなもの・こと オヤツが好きなら、オヤツを与えます。
オモチャが好きなら、オモチャを与えます。
②しっぽを触ることに、慣れてもらう しっぽを触り、ごほうびをあげます。
その後、しっぽを掴み上にあげ、ごほうびをあげます。
③絞るのに慣れてもらう ここまで来て、やっと絞ることに慣れてもらいます。
まずは、やさしくマッサージして、ごほうびをあげましょう。
いきなり絞ってしまうと、今までの慣らしが無駄になる可能性があります。
ここから下が、絞り方です。
④しっぽを上に持ち上げます。
(キャバリアなどの犬種はしっぽの付き方が下向きのため、無理やり上にあげることはやめましょう。)
⑤肛門を中心に、4時・8時のところに肛門腺がありますので、そこを上に持ち上げるように絞ります。
肛門の穴の左右から出てきます。
しかし、やり方は分かっても力の入れ具合が分からなかったり 実際はコツを掴むまで、時間がかかって手間取ることによって、苦手になってしまうこともあります。
「お家で日常ケアをしてほしい」、「最終的には、自分で日常ケアをやっていきたい」という方、ケアペッツ藤沢店にご連絡ください。
三年間ほぼ毎日、肛門腺絞りをしてきた動物看護師・德川がコツを伝授いたします。
ケアペッツ藤沢店 德川 千穂